またまた、今回も本職の車のブログ記事となります。(そろそろバイク記事を更新したい。)
今回はイスズのエルフのメーターに突然、エンジンオイルレベル点検が点灯する。
しかも走行中に点灯する。
簡単に消去しようとしても消えません、もう謎すぎて草。
- メーターにエンジンオイルレベル点検が点灯する
メーターにオレンジ色の文字で突然の警告文が表示する。もうこれは何かの故障に違いない。

最近の車は多機能デジタルメーターが採用されています、車が故障するとドライバーに具体的なエラーメッセージやシンボル表示されます。
メーター内のオイルリセット作業を行っても消ない。
ということで自動車整備士のオレがエンジンオイルレベル点検を消す方法を調べ、最後は解決する方法を書くから参考にしてほしい。
車両データ
担当した車両のデータは下記です。
- イスズ エルフ
- 型式:2RG-NPR88AR
- 原動機型式:4JZ1
- 走行距離は8万キロ弱を走行している車両
エンジンオイル交換後のリセットを実行しても消えない
まずはスキャンツールのGスキャンZを利用し、エンジンコントロールシステムにアクセスする。


エンジンオイルレベル点検が点灯している理由
エンジンオイルレベル点検が点灯している理由はエンジンオイルが少ない、もしくはエンジンオイルが多い、どちらかの理由でエンジンオイルレベル点検が点灯しているだけの話。
ということでエンジンオイル量を点検するのが正解なんだ下記。
エンジンオイルの量を確認するとレベルゲージのX打刻部にエンジンオイルが到達しています。
オイルレベルセンサーは反応がシビアすぎ
NPR88のエルフにはエンジンオイルレベルセンサーが搭載されている、ようは、そのセンサーでエンジンオイル量を判定しています。
エンジンオイルレベルセンサーの位置は下記。
このオイルレベルセンサーはエンジンオイル量が少なすぎてもダメだし、多すぎてもダメ。
オイルレベルセンサーがシビアに反応しているという話。
もう一度オイルレベルゲージを見て欲しいだけど、エンジンオイルがXの刻印のところまでオイルが達している下記。
- エンジンオイル交換しないといけない
エンジンオイルが増える理由
そもそも。
なんでエンジンオイルが増えるのか?という理由なんだけど。
DPD搭載車両は再生燃焼モードに入ると燃料を多く噴射し、燃焼モードに入ります。
その時、燃料が大量に噴射され、エンジン内部で燃えきれなかった燃料が、ピストンリングのスキマからオイルパンに流れ落ち、そのときエンジンオイルが増えます。
エンジンオイルを抜くだけじゃダメ
じゃあ、増えたエンジンオイルを抜いて、オイルをX打刻以下の規定内に合わせれば問題解決で一件落着だ!
なんていう簡単な話にはマジでならない。
それは一番やってはいけない作業になるから、絶対にしちゃダメ。
エンジンオイルに燃料が混ざっているということは、エンジンオイルは希釈する。
ということはエンジンオイルの正体は下記となります。
- エンジンオイルの粘土が低下している
- 潤滑能力も低下している
ってなわけで、簡単にエンジンオイルを抜いただけで問題解決にはならないし、かえってエンジン本体に大きなダメージを与えてしまうだけ。
じゃ、どないすんねん!という話なんだけど
エンジンオイルを交換しちゃえばいいだけ。
そしてエンジンオイルを規定内に合わせた下記。
そして、ここからが今回の記事の本題で目玉なんだ。
エンジンオイル交換後、キーをオンにしてエンジンオイルレベルセンサーが正常にオイル量を判定している事を願った。
だけどオイルレベル点検は消えない。
マジで困った。
エンジンオイルレベルセンサーのオイルレベルの判定には時間がかかる
エンジンオイルレベルセンサーはオイルの判定に時間がかかる、と共に判定モードに入るには条件付き。
エンジンオイル交換後エンジンをシッカリ暖気してキーをOFFの位置にし30~40分待つするとエンジンオイル量の判定が入り
エンジンオイルが規定内に収まったならレベル点検は消灯する。
つまり、オイルレベル点検が消えるのには30分~40分必要。
判定に時間がかかりすぎて草。
オイルレベル点検を秒で消す方法は水温センサーのカプラーを抜き挿しで消去可能
その他にも消去する方法ってないのか?
まずはエンジン前方の上部にバキュームポンプに注目してほしい。
バキュームポンプ下付近に緑色のカプラー見える、その緑のカプラーを抜いて挿すだけでOK。
ちなみに、この緑色のカプラーは水温センサ―に繋がっている。
それでは実際に抜く下記。
抜き終わったらカプラーを指して終了すること秒で作業は終了した。
- 水温センサーの緑色のカプラーを抜き挿したら消えた
水温センサーのカプラーの抜き差しで、エンジンオイルレベル点検の表示が消えたのか?
オイルレベルの判定はオイルレベルセンサーと、水温センサーの情報でECUが判定モードに入る。
だから水温センサーのカプラーを抜いて見るのも一つの手。
ってイスズさんが言ってた。(実はイスズに答えを求めたんだ)
今回の件をザっと手順でまとめた
- エンジンオイル交換作業を行っても消えない
- エンジンオイルがXまで増えているとNG
- オイルレベルセンサーはシビアに反応する
- スキャンツールでは消すことが出来ない
- 水温センターのカプラーを抜いたら消える。
今回は水温センサーを抜き挿すとエンジンレベル点検の表示が消えた。
消えない場合に考えられる故障個所は下記。
- エンジンオイルレベルセンサーの故障
- 水温センサーの故障
の故障の疑いあり。
ということで近年、車のデジタルメーターは高性能でドライバーに情報を与えてくれるのは超嬉しい。
だけど運転中に突然に、エンジンオイルレベル点検が表示すると話は別だったりもする。
このまま運転転していても大丈夫なのかな?
とか考えだすと不安で運転に集中出来ない。
警告表示を知らせてくれることはありがたいけど、もう少し鈍い反応をするオイルレベルセンサーを採用してほしいところ。
とはいえ、デジタルメーターは車に何らかの異常が発生すると、ドライバーに異常を知らせてくれる、マジでありがたい機能だ。
だけど今回のようにエンジンオイルレベル点検が消えないとなると話はべつ。
プロに、自動車整備工場に車を持ち込まなきゃいけないから少し厄介だし手間すぎ。
エンジンオイルの増加を食い止める対策
- 長時間のアイドリングは出来るだけ避ける
アイドリングが多い車はススが多く貯まりがち、定期的なエンジンオイルさえしておけばエンジンオイルは規定以上に増えないんだけど、DPD燃焼回数が多いとエンジンオイルが増える。
だから定期的なエンジンオイルサイクルとエンジンオイルをマメに交換するほうがいい。
という超絶簡単な解決策をオススメしとく。
- アイドリングが多い車両はDPD燃焼回数が多くなるからエンジンオイルが増えやすい
何にせよエンジンオイルレベル点検が点灯表示した場合は、プロの整備士に点検してもらうことをオススメします。