ディーゼルエンジンの黒煙は人体に様々な悪影響を及ぼすんだけど、黒煙に含まれる微粒子は(PM)肺や気管に沈着し喘息などを引き起こしたりもする。
そんな中イスズの4JG2エンジン搭載のエルフの排出ガスが黒煙を大量に排出するという故障が俺の元に舞い込んできたから故障と診断と修理する。
分配型噴射ポンプが懐かしい
キャビンを上げてオレは驚いた。
なんと、淘汰されつつ分配型噴射ポンプが搭載されている。分配型噴射ポンプが失われつつ背景には技術の進化と環境規制に強化が深く関係しているんだけど。
10年ぶりに分配型ポンプを目のあたりにしたから少し感動しつつも。オレは思った。
分配型ポンプの仕組みをイマイチ理解していない。
俺は直せないかもしれないって。
現代のエルフは燃料噴射システムにコモンレール採用
分配型噴射ポンプが環境に悪いということで、現在では噴射システムは電子制御式のコモンレールシステムが普及している。
コモンレール式は燃料を高圧で蓄え、電気制御で最適なタイミングで燃料を微妙に調整しながら噴射する。
それに電気制御式コモンレールは診断機を用いての各センサーや燃料圧力を各データを可視化することが可能。
つまりエンジンの声を聴くことが出来る。ってワケ。
分配型噴射ポンプは燃料噴射圧力が診断機で可視化できない
残念ながら分配型燃料ポンプは燃料圧力は診断機では可視化できない。
例えるなら分配型ポンプはアナログ式のポンプ。コモンレール式はデジタル式の噴射ポンプって感じ。
分配型噴射ポンプは診断機は接続可能だけど、残念ながら燃料噴射圧力が可視化できない。
だから音や排気ガスの臭いで判断するしかない。
ユーザーの声を聴いて診断する
スキャンツールやマニュアルも大事だけど、ユーザーの声って機械には拾えない生きた情報が詰まっているから
当たり前のことだけど今回もユーザーの声に耳を傾けて診断する。
ユーザーの声は下記。
- アクセルを踏むと大量の黒煙がマフラーから排出する量が多い
エンジンもパワーがなく時速50キロにすら到達しない。
などなど沢山の情報を頂いきました。
故障の症状をまとめると下記です。
- マフラーからの黒煙がひどい
- 加速しない
- 時速50キロ以上でない
- アクセルべた踏みなのに加速が悪い
- エンジンにトルクがない
上記5つも情報を引き出すとことに成功。
ユーザーの声を聞くことは超重要であり話を親身に耳を傾けることで信頼関係が生まれる。
ということでユーザーの声を元に診断を開始する。
結論:EGRバルブ手前のマグネットバルブの内部の故障が原因
- EGRバルブが全開になっていた
そもそもEGRバルブは常に全開になっていてはいけないバルブ。
EGRバルブとは排気ガス再循環バルブを指すんだけど、常に全開になっているとエンジンにとってかなりの負担にもなるし、燃焼効率が悪くなり黒煙がでるのも当然だ。
黒煙が発生する原因を解説すると、EGRバルブが全開になっていたことで吸気側に排気ガスが回り黒煙が発生したという単純な話。
結果、エンジンのパワー不足へつながった。
という結論にたどり着き今回は一件落着。
EGRバルブが全開になっていた原因は?
- マグネットバルブが内部が固着していた
なぜ、マグネットバルブが動かなくなったのかは正直なところ分からない。だけど機械ってそんなもんで故障する時は故障する。
しかも今回のエルフは平成16年式の車両で古すぎ。車の部品なんてどのタイミングで壊れるか謎。
しかも今年の夏、2025年の夏は熱すぎた。そりゃ古くなった部品は壊れるのも当然だ。
EGRバルブの場所はエンジン左側にあり、バキュームホースを辿って行くとたどり着く。
緑のカプラーがマグネットバルブになる。
このバルブ内部が固着していると負圧でEGRバルブ全開になりEGRバルブが全開になるってワケ。
EGRバルブとは?EGRバルブが開くタイミングは?
EGRバルブは排気ガスの一部を吸気側に戻して再燃焼させるためのバルブなんだ。
EGRバルブは燃焼温度をさげてNOX(窒素酸化物)を減らす為の装置で、EGRバルブの動作はエンジンコントロールユニットがエンジン回転数など各温度センサーなどの情報をもとに作動しています。
車両情報
- メーカー:イスズ
- 年式:平成16年式
- 型式:KR-MHR69
- エンジン型式:4JG2
エラーコードは現在、過去と共にナシでした。
故障の症状は下記。
- 加速しない
- マフラからの排出ガスが黒い
- 黒煙が凄い
ロッカーアームの折れていないか念のため点検しました
もしかしてロッカーアーム折れてない?と思ったから念のため点検した。
だけどがロッカーアームは正常だった。タペットのクリアランスに若干のバラツキはあったとはいえ黒煙が発生する程じゃない。
だけど、念のためタペット調整を行いタペットカバーを取り付けた。
- インレット側・エキゾースト側のタペットのクリアランスは0.04mmで調整
VACバルブの部品番号
VACバルブの部品番号は下記。
- 8-97171030-0
VACバルブの部品交換は簡単で取り付けボルトサイズは12mmのボックスとラチェット、プラスドライバーで取り外し可能。
作業時間は5分で完了。
部品交換した後の試運転で時速50キロ以上の速度に達する事も出来たし、加速も良好。
黒煙の発生も改善がみられたから、これにて一件落着。
というわけで黒煙が解消されない何をやっても解決しないという方は是非参考にして欲しい。
噴射ポンプを交換する前に
黒煙が発生している=噴射ポンプが悪いという故障診断は間違いではないけど、4JG2エンジンの場合はEGRバルブを点検してほしい。
そう思ったりもした。
このブログにたどり着いた人はプロの整備士の人かな?それともドライバーさんかな?
どちらにせよプロの整備士の人はEGRバルブを点検してほしいって思うし。
ドライバーさんはいつも整備してくれている整備士に【EGRバルブが全開になってないかな?】
そう伝えるとプロの整備士との会話はスムーズになるし、症状を具体的に伝えたほうが、無駄な修理や費用が減る。
いつも思うんだ。ブログ記事の終わり方が迷う。というわけでこの記事はこれにて終了。
黒煙が消えることを切に願います。大丈夫消えるさ。